中森圭二郎のブログ

湯梨浜町町議会議員、中森圭二郎の活動報告

スウェーデン、新城市に学べ!湯梨浜町の若者政策

ソーシャルレンズラジオで「若者政策」回

 唐突ですが、「ソーシャルレンズラジオ」というポッドキャストはご存じですか?

 政策起業家で現在は内閣官房でこども家庭庁の設立を準備されている前田晃平さんと沖縄で教育プロジェクトなどされている石川レンさんのお二人のポッドキャストです。

 いつも家事の合間に聞いているのですが、8月から若者の社会参画に詳しい両角達平さんをゲストに若者政策について、お話されています。上記の回は「若者の余暇支援」がテーマです。

 若者政策というと、ついつい学習支援などを想像してしまいます。(私が塾業やっていることもあります。)両角さんの研究しているスウェーデンの余暇活動では、若者団体を基盤とするものと、ユースセンターという施設を基盤とするものがあると言います。

 このユースセンターというのが実に楽しそうです。利用料は無料で、バンド練習や音源作成、ダンス、スケートボード、フットサル、テレビゲーム、宿題の手伝い、イベント企画、映画鑑賞、おしゃべり、相談、カウンセリングといった若者の遊びや活動がユースセンターでできるらしいのです。*1

 こうした余暇活動の支援は、若者の自主性を重視しているのが良いところだと思います。遊びは基本的にやりたかったらやるという類の活動ですし。

 そして、余暇活動には若者の社会参画を促すという側面もあるようです。もちろん社会参画は副次的なものだと思いますが、若者が夢中になって遊べる環境をつくっていくというのは大事なことだと思います。

 両角さんの著書『若者からはじまる民主主義』はこちら👇(またこちらの本の紹介記事も書けたらいいなと思います。)

若者が町づくりに参加するには

 2022年9月定例会では、「若者が町づくりに参加できる仕組みを」というテーマを取り上げたいと思います。議員になったら一般質問で取り上げたいと思っていたテーマで、過去に作ったニュースレターにも項目として取り上げていました。

中森けいじろうニュースレターvol.1

 私自身はまちづくりに若者が関わってほしいと思っていましたが、町民の方はどういう意見を持っているか、よく分かっていませんでした。

「第4次総合計画 湯梨浜まちづくりアンケート」

 そんな時にある「第4次総合計画 湯梨浜まちづくりアンケート」を発見しました。町民に対するアンケートの一つが、「子どもや若者が積極的にまちづくりに参画できるような機会の提供」がトップだったのです。

第4次総合計画 湯梨浜町まちづくりアンケート調査結果【地域別】P14

 同じアンケートの自由記述欄も見てみましょう。

若い世代の参画を求めます。現在の取り組みに関わっている人は議員も含めて中年~高齢者で、発想が古い。区(自治会)のリーダーは男性の高齢者がほとんどで、これに女性・若年層の参画がなければ地域の活性化は実現しない。*2

町の将来を担っていく若者層に対する施策に比重を置いた町政を望みます。*3

 このように、アンケートに答えた町民の多くが、若者にまちづくりに参画してほしいと思っているのが分かりました。そこで、今回の一般質問のテーマに選んだという訳です。

 実は、この一般質問の準備をしている段階で、町は2021年度に学校の授業の一環で町にSDGsまちづくり授業」*4を実施していたことが分かりました。内容は、湯梨浜中学校1年生が町の置かれているさまざまな課題について町に質問するというものです。

 アンケートの内容を迅速に事業化していてすごい!と思う反面、広く若者の意見を聞くにはもっとよい方法があるのではないか、と感じています。

愛知県新城市「若者政策ワーキング」

 「広く意見を聞く」必要性としては、若者とは、16歳~29歳を指すことが多く、中学校、高校、大学生、社会人という立場の違いで町に対して望むことも異なると思うからです。

 そこで、愛知県新城市「若者政策ワーキング」という形を提案してみようと考えています。

www.city.shinshiro.lg.jp

 新城市では、2014年に高校生・大学生・若手社会人、市役所の若手職員などで構成される「若者政策ワーキング」という組織を立ち上げました。「若者が活躍し住みたくなるまち」というテーマで議論したり、地域資源を知るバスツアーを企画して若者目線の政策を練っていく様子がHPで確認できました。

 あと、個人的に素敵だなと思ったのは、

  •  SNSでの情報発信
  •  オンラインで市外の若者やメンターとも議論すること

です。LINEなどで、若者の参加を呼び掛けるなど広がりができるし、また市外に住む出身者もオンラインで気軽に参加できるところや市外のメンターともやりとりして政策をブラッシュアップしていくところもいいなと思います。

 新城市では、この「若者政策ワーキング」をへて「新城市若者条例」や「若者議会」がスタートしました。新城市若者条例の12条には、

「市は、若者、市民及び事業者が取り組む活動であって、若者が活躍するまちの形成の推進に資すると認めるものに対して、予算の範囲内において、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。」*5

とあり、努力義務ですが、自治体が若者が提案した事業に対して予算措置する義務もある条例となっています。

 一般質問でどこまで議論できるかわかりませんが、湯梨浜町の若者政策への姿勢を聞いてみようと思います。

*1:両角達平『若者からはじまる民主主義』萌文社

*2:湯梨浜町(2021年10月28日)「第4次総合計画 湯梨浜町まちづくりアンケート調査結果 自由記載」湯梨浜町https://www.yurihama.jp/uploaded/life/15715_39412_misc.pdf(参照日:2022年9月7日

*3:湯梨浜町(2021年10月28日)「第4次総合計画 湯梨浜町まちづくりアンケート調査結果 自由記載」湯梨浜町https://www.yurihama.jp/uploaded/life/15715_39412_misc.pdf(参照日:2022年9月7日

*4:湯梨浜町企画課(2021年8月5日)「SDGsまちづくり授業」湯梨浜町https://www.yurihama.jp/site/sdgs/17798.html(参照日:2022年9月7日)

*5:新城市平成26年12月24日)「新城市若者条例」新城市

https://www1.g-reiki.net/shinshiro/reiki_honbun/r366RG00000730.html?fbclid=IwAR27gxoJuU4lkrwvb6JsYL09uNCQJ1mfxUUv7-rae_m7ah2NathMOfNx_HQ#e000000080

(参照日:2022年9月7日)